京都の地下水、井戸の現状
(現場からの報告)
京都の地下水事情

京都の地下水事情

 近年、井戸の現状が大きく変化しているのを大変危惧している。50年前と比較すると市内の井戸の帯水層は平均地表から30mあった水位がさらに20m下がり渇水している。
 地域的に見ると丸太町以北の浅井戸は枯渇しているところが多く、浅井戸で地下水の出るところは、少なくなってきている。 丸太町通り以南はまだ出るところもあるが50mの深さの以外は難しい状態で、水質の事も考えると100m掘る必要が出てくる。  堀川以西も出にくくなっており、50年前の千本出水あたりの多くの造り酒屋や映画館等工事したとき滾滾と湧き出していた井戸を考えると、うそのようである。東のほうでも鴨川以東はでなくなっており、以西は鴨川の西に流れる伏流水のおかげで河原町付近ではいまでも質の良い地下水が多く湧き出る。
 昭和63年より御所の井戸を何本も掘ったが、寺町通り側の大宮御所のあたりは大変水質、量とも良い、しかし烏丸より京都三名井の一つ「県井」80m掘ったが東側に比べて、御所の西側、北側は地下水が出にくくなっている。
 地下水水位低下の原因を考えるに、川の護岸工事、道路の舗装工事など地下水が浸透しにくい状態を作り出している。
 それと、振り返れば昭和30年頃鴨川での友禅染の水洗を禁止されてから多くの友禅業者からの依頼で毎月10本ほども井戸を掘った事があった。多量の水をくみ上げたのでその時から地下水の水位の低下が始まったと考えている。しかし、最近の景気悪化から着物産業の地下水使用も減り、水位がすこし戻りつつあるように感じる。何回も行われている地下鉄工事も水位低下の大きな原因の一つになっている。

地下水のこれから

 ここ最近、阪神、淡路の震災から地下水の利用が防災という観点から見つめなおされ始め、京都市内においても、公園事業の中で防災用井戸、京都市から「スクールウエル事業」として地域避難場所となっている学校の防災井戸の発註が増えてきている。個人の井戸も防災目的で掘なおされ始め、需要も少しずつ増えてきている。  修徳公園工事では地下水で川を作り、その水をまた地下水に戻すという新しい試みにも加え、圧水という地下水の還元で地下水位を下げないという昔から提唱されている技術が取り入れられている。下がっている地下水をあげるにはきれいな水を地下に還元する事が大事でこれからは地下水も循環させることが重要である。

小川






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